高齢者が運動をする場合、体力に多少自信があっても負荷の大きな運動をしすぎないことが大切です。大病や入院、ケガなどがなく年齢を重ねているとしても、若い頃とくらべて全身まったく同じ身体状況を保っているわけではありません。やはり徐々に身体機能は衰え始め、体力が低下していくのも当然のことです。そのため、身体機能が低下している自覚がなくても若い頃と同じ感覚での運動メニューは避けたほうが無難でしょう。
運動をするときは、気温や湿度、その日の体調などに注意が必要です。最近では夏場の気温が異常なほど高温になり、湿度が高い日も多いです。高温多湿のときは熱中症になりやすく、こまめな水分補給を気がけていても危険が伴います。夏場に運動をするなら、涼しい屋内で息が上がらない程度の運動メニューを取り入れることがおすすめです。その際もこまめな水分補給と休憩は忘れないようにしましょう。少しでも体調が悪いと感じたら、無理して運動をしないことが大切です。運動をする前に血圧を測定するのも一つの目安になります。
介護施設の一つであるデイサービス施設では、介護予防を目的としたメニューを取り入れているところもあります。高齢者向けの機能訓練を行っていることが多く、介護や機能訓練のプロのもとで無理なく運動ができるので安心です。介護予防のために運動をしたいけど自分に合った運動が分からないという方は、介護サービスの利用を検討してみるのもいいかもしれません。お住まいの自治体の地域包括支援センターなどに相談してみると、適切なアドバイスをもらえるでしょう。