年齢を重ねて高齢者世代になると、体の至るところに不調を感じるようになります。若い頃には難なくできていた動きができなくなったり、体の節々に痛みを感じるようになったりと、自覚症状は人によってさまざまです。学生の頃や若い頃には体を動かす場面がたくさんありますが、社会人になるとなかなか運動する機会が持てなくなることも珍しくありません。日頃から意識的に運動をする機会を作っている人と比べると、運動の機会を作らずにいた方は加齢とともに身体機能の衰えが顕著になるといわれています。
具体的な症状では筋力の衰えが多く見られ、階段の上り下りや歩行など、日常生活を送る上での些細な場面でも支障を感じるようになります。特に足は人の体全体を支える重要な役割を持っていて、立つ・歩く・走るといった動作と足の筋力は大きく関係します。足の筋力が低下した状態を放置することは、寝たきりの原因にもなりえます。介護度がどんどん進んでいくことになるため、筋力低下は特に気をつけたいポイントです。他には、噛む・飲み込む力の衰えや、精神的な不調が現れるうつ病なども挙げられます。
これらの症状は高齢になるとよくみられる内容ですが、本人も気づかないうちにじわじわと進行することがあります。年齢を重ねると、何もかもが若い頃と同じようにいかなくなるのは当然のことです。ただ、高齢者によく見られる身体的または精神的な症状を前もって知っておくことで、発見と予防がしやすくなるはずです。これらの症状は、高齢者だけでなく介護に携わる人も知っておくと便利な情報です。